お家あったか省エネ計画①~床暖房のススメ~
秋が深まり、本格的な冬も近づいてきました。
暖房器具を準備された方も多いのではないでしょうか?
もし今後、新しいお家を購入予定ならぜひおすすめしたいのが床暖房。
その理由をご紹介します!
床暖房のおすすめポイント
①ふく射熱で陽だまりの暖かさ
床暖房は、太陽光と同じ遠赤外線を利用した「ふく射熱」でお部屋を暖めます。
遠赤外線は、物質に吸収されると熱エネルギーに変わるので、身体に当たると芯からポカポカ。
壁や天井にも反射して、暖かな空気が室内に均一に広がります。
お部屋全体がまるで太陽のやさしい光に照らされた陽だまりのような暖かさです。
➁頭寒足熱を実現
床暖房の温もりは、「ふく射熱」だけでなく床から伝わる「伝導熱」もあります。
床下に温水マットなどが敷かれていてそれらを介して足元に直に暖かさが伝わるため、足元はポカポカ。
頭寒足熱の環境を作ることができます。
エアコンを使った場合などは、暖かい空気が部屋の上部にいき顔が火照ってしまうことがありますが、床暖房ならそんな火照りもありません。
③乾燥しにくい
エアコンやファンヒーターを使うとたちまち室内の空気が乾燥してしまう実感がありますよね。
温風暖房の場合、風が直接肌に当たって体温を奪ったり、乾燥して肌がカサカサになったり、喉を痛めることもあります。
その点、床暖房は風が出ないので、乾燥を防ぐことができます。
④部屋の空気を汚さない
床暖房は、室内燃焼型の暖房器具のように排気を出しません。
そのため、空気を汚す心配がありません。
温風暖房ではアレルギーやぜんそくの原因となるハウスダストが風で舞いますが、床暖房の場合、無風なので舞い上がる心配がありません。
⑤機器がないから部屋が広々
ファンヒーターや電気ストーブ、こたつなど暖房器具って結構な場所をとるもの。
床暖房は、器具本体が露出していないので、部屋を広々と使えます。
さらに運転音がほとんどしない静かさも魅力の一つです。
後悔しない床暖房選び
①床暖房は2種類
床暖房の種類は、大きく分けて2種類あります。
[温水式]
床下に敷いた温水パネルに、熱源機で作った約40~60℃の低温水を循環させ、暖める方式です。
[電気式]
電熱線(ヒーター)タイプと蓄熱タイプがあり、床下にヒーターを内蔵したパネルを設置してそのヒーターを発熱させて暖める方式です。
☆それぞれの違いについて見てみましょう。
◇ 暖まりの立ち上がり時間 ◇
[温水式]
立ち上がりの時間が比較的早く、適温になるのも早いためランニングコストを低く抑えられます。
[電気式]
温水式に比べ立ち上がりの時間が遅く、適温になるまで時間がかかります。
◇ 暖まり方のムラ ◇
[温水式]
ムラなく均一に暖められます。
[電気式]
電気線の結合部分が冷たく感じられ、床面温度にムラが生じます。
◇ 接触面 ◇
[温水式]
温水循環のため約40℃までしか上がらず低温やけどの心配はほとんどありません。
[電気式]
高温になることもあり、体が床面に長時間触れていると熱く感じられることもあります。 低温やけどしないよう注意が必要です。
◇ 工事 ◇
[温水式]
床下に温水パネルを敷設し、温水を循環する温水配管と熱源機の設置も必要となり施工に手間がかかります。
既築住宅の床材の上から後付けで温水パネルを敷くタイプもあります。
[電気式]
床下に電熱パネルを敷設します。
温水式に比べ工事は簡単です。
既築住宅でのリフォームにも最適です。
◇ コスト面 ◇
あるメーカーの試算によると、初期費用は温水式の方が高くなりますが、ランニングコストと合計すると利用開始から約10年半で温水式ガス床暖房の方が安くなるというデータもあるそうです。
※12畳の部屋で1日10時間使用した場合。
➁床材も床暖房に適したものを
一般的な合板フローリングは、床暖房使用時に乾燥して縮みます。
そのため継ぎ目部分で若干のすき間が空いたり反ったりする場合があります。
(床暖房を使わないとこれらは徐々に元に戻ります。)
そのため床暖房専用の合板フローリングが発売されています。
自然な風合いで最近人気の無垢フローリングは、特に反りやひび割れがしやすく床暖房には不向きとされてきました。
しかし最近では、床暖房に対応する無垢フローリングも開発されています。
また、メーカーによっては畳やカーペット、タイルなどの種類も選択可能です。
床暖房を採用する際には、フローリングの素材についても検討することを忘れないでくださいね。
いかがでしたでしょうか?
床暖房の魅力はたくさんあり、小さなお子さんや高齢者がおられるご家庭はもちろん、冷え性の方にも最適です
もし新築されるならぜひ検討されることをおすすめします!
次週は「お家あったか省エネ計画」の第2弾、カーテンのススメになります。
お楽しみに!