かしこい子どもが育つ家~間取りは?勉強スペースは?~
本格的な受験シーズンも間近に迫ってきました。
うちは、受験はまだまだ先…というお家でも、
いざという時困らないようかしこく育って欲しい、と願うのは親なら誰しも同じですよね。
そこで今回は、“子どもがかしこく育つ家”についてのお話です。
子どもの育ちに大きな影響を及ぼす家だからこそ、
できるだけいい環境を整えてあげたいですね。
◇今どきのかしこい子どもって?
かしこさの一つの基準としてIQ(知能指数)がありますが、最近では、こころの知能指数「EQ」(自分の感情を認識し自制する能力、他者を共感的に理解する能力)や社会的知性「SQ」(社会性や社交性、コミュニケーション能力など、人が充実した社会生活を営む上で欠かせない知的資質)が重視されています。
中学入試で単なる暗記問題ではなく思考力や表現力を問う内容になってきていたり、大学入試で面接や論文などで合否を決めるAO入試が導入されたりと、社会で求められている「かしこさ」の基準も変わってきているといえます。
◇コミュニケーションがとりやすい空間を
EQやSQの高い子どもを育てるための家のポイントは、いつも家族の気配を感じられ、コミュニケーションがとれるということです。
たとえば部屋を間仕切らず、家具やパネルなどで空間を仕切ったり吹き抜けの空間をつくるなど。
そして、共働きでゆっくり子どもの相手ができないというお家でも、1日1回は「一緒にこれをしよう」と子どもと向き合う時間をつくることが大切。
必ずしも勉強でなくてもOK。
子どもの調子が乗って頭が活発に働く状態に入る癖をつけていくことが、後々子どもがかしこくなる礎なのだそうです。
ホワイトボードに伝言や興味のあることを書き合ったり、交換日記をするなど工夫をして、できるだけコミュニケーションをとり子どもの興味のあることに関心を払いたいですね。
子どもや両親のお友達や親せきが集まれば、様々な立場の人とコミュニケーションをとる能力が磨かれます。
できればそんな、少し余裕のあるスペースをつくれればいいですね。
◇低学年までは「リビング学習」がおすすめ
勉強するスペースは、小学校低学年くらいまでは個室でなくリビング学習がおすすめです。
キッチンカウンターやダイニングテーブルで宿題や勉強をしていると、わからないことがあればすぐ誰かに聞くことができるからです。
ポイントは、同じ空間に辞書や百科事典、地図や地球儀などが置いてあること。
子どもから質問されたら、親はすぐには答えず一緒に調べて、わからないことは調べて答えを出す習慣を身につけさせることが大切です。
特に子どもが小さいうちは親子のコミュニケーションの中で様々なことに興味をもち、楽しく知識を増やすチャンス。
テレビ番組を見ながら子どもがわからないことを聞いてきた時も同様に、一緒に調べる姿勢をもちましょう。
◇本棚をいたるところに設置
かしこい子どもはよく読書をしています。
それは、子どもは読書によって主体的に学問をする姿勢を身につけていくからといえます。
したがって、かしこい子どもを育てるには、子どもが本を読む環境を整えることが大切です。
いろいろな場所に、ジャンルや大人用、子ども用などは気にせず、読んで欲しいと思う本を混ぜながら、様々な種類の本を本棚に並べておきましょう。
もちろん、大人が率先して読書する姿を見せることは大事です。
◇お手伝いで感謝される喜びを知る
人に感謝する気持ちをもって「ありがとう」「ありがとうございます」ときちんと言える子どもに育って欲しいですよね。
そのためには、親が常日頃から子どもが何か“ありがたいこと”をやってくれたときに心から「ありがとう」ということが大切です。
テーブルに家族のお箸を並べたり、お茶の準備をしてもらうなど小さなお手伝いでもきちんとお礼を言いましょう。
親子一緒に立てる広さのあるキッチンなら、楽しくコミュニケーションをとりながら
感謝の気持ちを伝えられます。
いかがでしたか?
「かしこい」ということは、脳が知的に活性化している状態を習慣として続けられることで、子ども自らがかしこくなろうと行動できるよう好奇心と感受性をどう育むか、がポイント。
親はそのための環境を設定して、誘導し見守ることが大切なのだそうです。
まずは親がそういう意識をもって子どもと接することが大事だと思いますが、お家づくりの際にもぜひ活かしたいですね。