新型コロナウィルス感染症で住宅ローンの支払いが厳しいなら?対応策まとめ
新型コロナウィルス感染症により自粛要請が出され、多くの企業が影響を受けています。
収入が減少すれば、家計で重くのしかかってくる毎月数万円の出費となる「住宅ローン」です。
今回は、新型コロナウィルス感染症で住宅ローンの支払いが厳しい場合にとるべき対応策について解説しました。
また、今は払えているが将来はわからないという方向けに「借り換え」についても説明しています。
ぜひ、最後まで目を通してみてください。
まずは、金融機関に相談しよう。
「延滞」によって発生するさまざまなリスク
ローン返済において、真っ先に避けなければならないのが「延滞」です。
返済日に預金残高に不足あった場合、その事実は信用情報機関に記録されます。
延滞が続くと「異動情報」として複数の機関で共有され、滞納を解消したとしても5年間は記録が消えません。
こうなると、新規クレジットカードの審査や、家や車のローンの申し込みに影響を与えます。
カードの更新ができない、携帯電話を買い替えたけど分割払いができないなど、生活のさまざまな面で不便が発生するのです。
ローンの返済額も、延滞損害金の発生や金利優遇の廃止によって高額になってしまいます。
そうなるとますます毎月の支払いが厳しくなるでしょう。
金融機関は相談窓口を設けている
もし、返済が厳しそうなら、恐れずに金融機関に相談してみましょう。
返済条件の変更には、以下のパターンがあります。
- ■返済期間の延長
- ■一定期間の返済猶予
- ■一定期間の元金据え置き
- ■ボーナス返済の取りやめ
いずれも残高の総額が減らせるわけではなく、その場しのぎの軽減策ですので、 将来の見通しを踏まえて慎重に判断することが大切です。
また、新型コロナウィルス感染症によって収入減に見舞われた人のために、
金融庁は各金融機関に対し、支払いの条件変更については柔軟に対応するよう要請しています。
大手の住宅金融支援機構では返済期間を最長15年に延長し、毎月の返済額を減らす特例を出しました。
その他、条件変更の手数料や延滞金を無料にしている機関もあります。
「延滞」になると取られる対応策が限られ、最悪のケースでは自宅が競売にかけられるかもしれません。
金融機関の相談は早めに行いましょう。
この機会に固定費の見直しを
緊急事態宣言は5月に解除されましたが、状況は予断を許しません。
また感染拡大が発生し、自粛要請が始まる可能性は十分にあります。
この機会に「住宅ローン」をはじめとした固定費を見直し、将来の危機に備えましょう。
もし、手元の資金に余裕があれば、ローンの「借り換え」をおすすめします。
低金利のプランに変更することで、毎月の支払額を減らせるだけでなく、支払総額自体も安く抑えられます。
特に10年前と比べれば、住宅ローンの金利は安くなっており、借り換えのメリットは高まっています。
手数料を考慮しても検討の価値は十分にあるといえるでしょう。
参考文献
■厚生労働省社会・援護局地域福祉課
〇住宅ローン等でお困りの方に対する金融庁における支援策について
〇新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた住宅ローン等の返済猶予等について
■金融庁
〇「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を踏まえた資金繰り支援について
〇住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)
〇すまい給付金)