いつかしたい!? リノベーション~ライフスタイルに合わせて心地よく~
すっかり聞き慣れてきた気がするリノベーション、という言葉。
最近では、リノベーションすることを前提に
中古住宅を購入する人も多くなっているようです。
そこで今回は、リノベーションのメリットや
デメリットについて考えてみました。
リノベーションって!?
「リノベーション」とは、水道管や排水管、冷暖房換気設備の変更を含めて大規模な工事を行い、住宅の間取りや内外装などを変更することをいいます。
一方、「リフォーム」は外壁を塗りなおしたり、壁紙を張り替えたり、キッチンやトイレなどの設備を新しくしたりと、経年劣化によって汚れたり不具合が起こったりしている部分をきれいに新しくすることをいいます。
リフォームが、マイナスの状態から新築時のゼロの状態に戻すこととすると、リノベーションはさらにプラスαの機能を加えて変える、ということになります。
どんなときにリノベーションを考える!?
〇現在の住まいで
それでは、どんなときにリノベーションを考えるとよいのでしょうか?
たとえば、あらかじめ用意していなかった子ども部屋が必要になったり、親と同居をすることになったりして、現在のお家では個室が足りなくなったときに間取り変更を行うことが挙げられます。
さらに、子どもが独立して夫婦2人になったときに、老後の暮らしも見据えつつ、より自分たちらしく快適に暮らすためにリノベーションを行うことも考えられます。
これらの場合、できるだけ壁紙の貼り替えや設備の入れ替えなどが必要なタイミングでリノベーションを行えば効率的です。
〇中古物件を購入して
最近では、住宅を取得する費用を抑えるために、最初から中古住宅や中古マンションを購入し、リノベーションをして住む方もいます。
中古物件の価格や立地条件にもよりますが、中古物件を購入してリノベーションする方が、新築物件を購入したり新築したりするよりも安価に取得できることが多いようです。
それでは、中古物件を購入してリノベーションをするメリット・デメリットはどのようなことでしょうか?
メリット
〇コスト
中古物件を購入してリノベーションをする際にかかる費用は、大きく分けて①物件購入にかかる費用と➁リノベーションにかかる費用とがあります。
➀の物件購入にかかる費用は、「物件購入費」と、仲介手数料や登録免許税、司法書士報酬等の「諸経費」があります。
➁のリノベーションにかかる費用は、部分的な工事や一部の間取りの変更などは安価に済むことが多いですが、大きな間取りの変更や外壁の取り替え、水回り設備一式の入替えなど大規模な工事が必要になると、高額な費用がかかる場合もあります。
中古物件の価格とリノベーションの費用を計算した上で、予算をできるだけ抑えながら自分らしい住宅をつくりたいという方は、リノベーションを考えてもいいかもしれません。
〇物件の選択肢が増える
都市部や人気のエリアは飽和状態で、住宅用地を探すのが難しいことが多いです。このような場合、中古物件を購入してリノベーションすると選択肢が増えるといえます。
希望する学区内に住みたいという方や、交通の便の良いところに住みたいという方などは、リノベーションを視野に入れつつ物件を探してみてもいいかもしれません。
デメリット
〇耐久性に注意
中古の戸建てやマンションを購入する場合、築年数によっては現在の耐震基準が満たされていない物件もあるため、注意が必要です。
1981年(昭和56年)に新しい耐震基準が設けられており、それ以降に建築確認を受けているかどうかも一つの目安になりますので確認しましょう。
もしも耐震基準を満たしていなければ、別途耐震工事の必要があり、余分な費用がかかってしまいます。
築年数を確認して、不安な場合は専門家に相談しましょう。
〇実現できないプランも
中古の木造住宅なら、多くのリノベーションに対応可能ですが、給排水口の位置などによって、リノベーションに制約がでてくる場合があります。
また、電源容量の上限によってIH方式のキッチン導入が難しい場合もあります。
特にマンションの場合は、構造によって間取りの変更が不可能な場合があります。
自分が実現したいプランを順位づけして、予算内でできるかどうか、設計者に事前に見積りをとってもらいながらよく相談しましょう。
〇時間が必要
中古物件を購入してリノベーションする場合には、ただ購入して引き渡しが行われるだけでなく、プランニング設計、施工する時間が必要であり、その分時間がかかってしまいます。
今後のライフスタイルを考えて、こだわりのコンセプトやデザインを実現するには、設計を依頼する建築士との間で十分に打ち合わせを行うことが必要です。
したがって、打ち合わせの時間がない方、早急に住みたいという方には大規模なリノベーションは向いていないかもしれません。
なお、リノベーション自体にかかる費用はリフォームローンを利用できますが、
住宅ローンに比べて金利が高い傾向があります。
リノベーションに興味がある方は、プランニングから資金の調達方法まで
時間をゆっくりかけて考えてくださいね。