天窓のススメ~魅力がたくさんあります!~
大きな窓をとるのが難しい住宅密集地などでもたっぷり採光できる天窓。
今回は、天窓の魅力を探ります。
天窓とは
天窓とは、建物の屋根部分につけられる窓のことで、トップライトやスカイライト、ルーフ窓などともよばれています。
天窓には固定式と開閉式の2種類があり、固定式の天窓は採光が目的といえます。
開閉式の天窓なら通気や換気を効果的に行うことができ、様々なメリットがあります。
メリット
① 採光効果
壁面の窓は光が入る時間が限られますが、天窓なら昼間ずっと自然光が入るので、明るい空間がつくれます。
天窓は壁面窓に比べて約3倍の採光効果があるといわれるほど。
昼間は照明をつけなくても過ごせたり、冬でも暖かかったりと省エネにもつながりますね。
また日光に当たることで体内時計が整うなど、健康面での効果も期待できます。
② 通風効果
天窓を開閉式にすると風通しがよくなり、壁面の窓だけで換気を行うよりも最大4倍も風通しがよくなるといわれています。
2階以上の場所に天窓を設置すれば、下階の開口部から入った風が上階の天窓に流れ、立体的な空気の流れをつくることができます。
また暖められた空気は上部にいく性質があるため、天井付近の熱気を排出することもでき、室温の上昇を防ぐこともできます。
③ プライバシーを守れる
住宅密集地の場合、窓を開けたくても通りを歩く人やお隣の目が気になって開けにくいことがありますが、天窓ならそんな心配も不要。
存分に光や風を室内にとりこむことができます。
④ 美的効果
天窓のある家は外観が美しく、家の中にも開放感をもたらしてくれます。
また壁面の窓があると家具などの配置に制限がでてきますが、天窓にすることで家具やインテリアの配置の自由度が高まり、お気に入りの空間をつくりやすくなります。
⑤ 防犯効果
無施錠の窓からの不審者の侵入は多いですが、天窓から不審者が侵入する心配は少なく、安心して窓を開けておくことができます。
おすすめの設置場所
家族が集まるリビングやダイニングルームはもちろん、キッチン、洗面所、トイレ、ランドリールーム、玄関など2ヵ所の窓を設置しにくい空間に天窓を設けると、明るくなるだけでなく外気をとりこみやすくなり、換気をスムーズに行うことができます。
心配な点と対策
① 雨漏り
天窓は屋根の一部を開けて窓をつくるので、雨漏りの心配が全くないとはいえません。
きちんと施工されているのに雨漏りする場合の原因は、ほとんど天窓のゴムパッキンの劣化といえます。
メンテナンスをきちんとしていれば予防できるので、設置時にしっかりと説明をきき、対策しておきましょう
② 紫外線
特に夏の日差しが強いときには天窓からの光が眩し過ぎたり、日焼けが気になったりすることもあるでしょう。
あらかじめUVカットタイプのガラスを選ぶようにしておきましょう。
また、専用のブラインドやスクリーンをつけて光を調節できるタイプの天窓もあります。
③ 雨音
強い雨の日の場合は直接天窓に雨が叩きつけられるため、雨音が大きく聞こえてしまうことがあるかもしれません。
防音タイプのガラスを採用し、寝室や書斎、勉強部屋での設置は避けることを考えましょう。
特に住宅密集地で様々な効果を発揮してくれそうな天窓。
夜も天窓から見える空を眺めて素敵な時間が過ごせそうです。
興味を持たれた方は、ぜひ天窓の設置について設計担当者に相談してみてくださいね。